戦争を体験した人やその意思を継ぐ人、それぞれの思いをシリーズでつなぐ「#あなたの623」。今回はコザ高校や石川高校を甲子園まで導いた高校野球の名将、安里嗣則さん(85)です。旧東恩納村(現うるま市)出身で、4歳の時にサイパンで戦争を体験しました。
▼安里嗣則さん(85)
「サイパン島は、海が真っ黒くなるまで米軍に囲まれた。見えないですよ。真っ黒。みんな船」
バナナの木が150本、鶏が120羽、牛が4頭いて、島では裕福に暮らしていたという安里さん。戦争が始まると、ヤシの木40本を切って防空壕をつくり、艦砲射撃から身を守っていたと話します。
「僕らが一番怖かったのが、トンボというあだ名の偵察機。見つかると、沖にとまっている米軍、何百隻にすぐ通達されて連絡がいく。連絡がいったら5分もたたないうちに艦砲射撃がバンバン打ち込んでくる」