ことしは記録的な猛暑となっていますが、その対策として初めて9月に水泳の授業を行う小学校が広島市にあります。学校のねらいと児童たちの反応を取材しました。
広島市安佐南区の安東小学校で29日、来週から始まる水泳の授業に向け、6年生約90人が校内の屋外プールを掃除しました。

去年まで水泳の授業は6月中旬に始まり、夏休みまでには終えていました。しかし、猛暑が続く近年は、熱中症対策が悩みの種に・・・。専用の機械で測定する「暑さ指数」が基準を超えると授業が中止となり、授業回数の確保が課題となっていました。
6年生の担任
「去年は夏よりも前にプール掃除をした。去年の掃除から1年以上が経ち、今年は例年以上にゴミが多いですね」
学校は暑さが少し和らぐ9月に水泳の授業を行うことで、中止が減ることを期待しています。

6年生児童(9月にやることについて聞かれ)
「すごく良いと思います。熱中症の人が少なくなると思う。暑すぎるとプールに入れないので、ちょうど良いと思う」
児童達は学校のプール“あるある”のこんな所も掃除します。
Qこのシャワーのことなんて呼んでる?
児童「地獄のシャワー」
Qなんで?
児童「冷たいから」
プールに入る前に浴びる冷たく勢いの強い、通称「地獄のシャワー」も丁寧に磨きました。

安東小学校によりますと、広島市の小学校で9月に水泳の授業を行うのは初めてです。そのため、多くの児童が水遊びをする機会が増える夏休み前には、水の事故対策や性被害対策などの安全指導を行ったということです。
安東小学校 6年生担任・保険主事 兼重修 教諭
「去年は、暑さでも水泳授業が中止になったこともあれば、逆に寒すぎて中止になったこともありました。熱中症対策としても、7月に比べると9月・10月のほうが暑さは多少落ち着くかなと思うので、児童が気持ちよく学習に取り組めるのではないかと思う」

プールは児童たちの手で磨き上げられ、1年分の汚れが洗い流されました。
6年生児童
「楽しかったです。水を浴びれたのが楽しかった。水が冷たい」
安東小学校 兼重修 教諭
「水泳は命を守る授業だと思っているので、児童達に海や川の事故防止にも努めてもらいたいという思いで学習に取り組んでいます」
安東小学校は水泳授業が終わったあと、来年以降も9月にプール開きをするかどうか検討したいとしています。
