■1時間で10分休憩 “イヤホン難聴”の対策は?

▼1時間連続してイヤホンを使用したら、10分休憩する
▼音量を上げすぎない(機器によるが60%以下)
▼医師に相談
▼ノイズキャンセリング機能付きイヤホンを使う


蔵内院長:
やはり大きい音をなるべく耳に入れない、長時間入れないというのが大事ですね。
1時間に対して10分ぐらいは休んで、聞こえの神経が回復できるうちにさせる。
あんまりダメージを受けちゃうと、聞こえの神経が吹き飛んでしまって、もう二度と再生しなくなってしまう。
あとは、元々音を大きく出さないというのが大事なので、音量を下げる。
自分で下げるのが難しい場合、例えばiPhoneだと、「サウンド」「ヘッドホンの安全性」という項目があって、最大出力が下げられるんです。
元々の最大出力を、例えば75デシベルぐらいにしちゃうというのが一番手っ取り早いかもしれません。

コメンテーター 中川翔子:
ヘッドホン使ってます。ライブ会場とかもよく行ったりするし、確かに聴力検査したときに「高音が聞こえづらいですね」って言われてびっくりしたんですけど。
そういうこともあるかもしれないと思うと怖いですね。

蔵内院長:
中川さんの場合は、自分で歌われることもあるので、イヤーモニターなどからさらに大きな音が出力されてるんで、通常よりもダメージが大きいかもしれないです。

コメンテーター 中川翔子:
回復ってしないんですか?

蔵内院長:
初めは回復するんです。一過性の聴覚障害がはじめに起こって、何回か起こってるうちに、そのうち聞こえの神経がいわゆる“死滅”してしまう。ものすごい大きな音の場合は、初めから吹き飛んでしまったりする場合もあります。何万もあるうちの何百が吹き飛ぶとかそういう感じです。

弁護士 八代英輝:
私も移動の時とかよく使うんですけど、ノイズキャンセリング機能には効果があるんでしょうか?

蔵内院長:
はい。ノイズキャンセリング機能は、基本的には周りの音を少なくすることによって音が聞きやすくなるので、結果的に音量を下げやすいということなんですね。
例えば電車の中で、周りの音を絞れば80デシベル以下の音でも音楽は聞こえるけど、ノイズキャンセリング機能がないと90とか95デシベルに上げないと音楽は聞こえない。そういう意味では出力を抑えるという意味での効果ということになりますね。

■音量・時間の記録をチェックして意識づけを

どれぐらいの音量で、どれくらいの時間イヤホンを使っているのか。
iPhoneの場合、それを記録する機能があります。

実際にやってみます。
▼ハートマークの付いている「ヘルスケア」というアプリをタップします。
「ヘッドホン音量」をクリックしますと、日ごと週ごと年ごとなどで、どれぐらい自分が使っているのかが記録されています。

例えばこの日は、88デシベルで、8時間近く聞いていると。もうこれは非常に危険な状態です。こういった記録が日ごとに残っていて、平均値も分かるので、自分は大体どれぐらいの音量で、どれくらいの時間聞いているのかを確認することが可能です。80を超えている方は、少し音量を下げるなどした方がいいかもしれません。

恵俊彰:
例えばレコーディングダイエットなんて、記録することで意識するということになりますから、こうやって、自分が音量が大きいとか聴き過ぎだということを確認するということに大きな意味がありそうですね。

蔵内院長:
音のダメージは蓄積なので、無意識のうちに、知らないうちに聴力が落ちていることがあります。やはり定期的にチェックして、なるべく過度の負荷をかけないようにするのが大事です。

落語家 立川志らく:
これはものすごく大事なことだから、教育の現場なんかでちゃんと若い子に教えてあげる必要がある。そうじゃないと耳聞こえなくなっちゃう。みんな知らずにやってるから。

(ひるおび 2022年11月24日放送より)