クマの肉を加工した土産品

青森県西目屋村の『道の駅 津軽白神』では、全国的にクマの出没が増える中、村で捕獲したクマの肉を加工した土産品が注目を集めています。

西目屋村によると、今年度のクマの捕獲数は26頭(2025年8月29日現在)に達し、例年より早いペースとのことです。

捕獲したクマを活用した村の取り組みは5年目を迎え、現在、村内の施設では、クマ肉を使った鍋や串焼きなどを提供する“白神ジビエフェア”も開催中です。

道の駅 津軽白神
村の4つの施設で開催中のフェア(9月30日まで)

マタギ文化を守り、地域資源を有効活用

西目屋村は昔からマタギの文化が根付いている地域です。マタギにとってクマは「山からの授かりもの」として大切にされてきました。しかし、クマによる農作物への被害は深刻で、これまで駆除したクマは加工する場所がなく、廃棄処分されていました。

この状況を変えたのが、2021年に開設された食肉加工施設『ジビエ工房白神』です。クマ肉を使った加工品を製造できるようになりました。

『道の駅 津軽白神』の桑田翼さんは「マタギ文化が根付いている村民の間では、栄養価が高いクマを廃棄するのはもったいないという声がありました。長い時間をかけて、加工品にする取り組みが実現しました」と語ります。

人気のクマ肉加工品

西目屋村産のクマ肉を使用した商品がレトルトの【クマカレー】と【クマ丼】です。
発売当初は、迫力あるクマのイラストが描かれたパッケージでしたは、2025年4月にリニューアルされ、食品イメージを前面に出したパッケージに変わりました。

発売当初の「レトルトクマカレー」(左)と「クマ丼」
パッケージがリニューアルされた「クマカレー」と「クマ丼」