突然の別れに涙
今年7月、私たちに野本さんから急遽連絡が入り、シェアハウスを訪れました。
児童相談所から昨日「翌日男の子を引き取る」との通達があったというのです。
ようやくこの場所にも慣れてきた矢先のこと、夕方にはシェアハウスを離れなければなりません。
男の子は、気持ちの整理がつかず戸惑っていました。
野本さんもまた突然の別れに困惑していました。

ブログには当時の心境が綴られています。
「いつかはこの日がくるとはわかっていたが 無力 ただただ無力 半年分泣いた」
今後の生活基盤を決めるためにも、児童相談所には必ず行く必要があります。
でももう少し、心の準備をする時間がほしかった、というのが本音です。
行くことを拒む男の子に野本さんが向き合い、説得します。

NPO法人「ぎんともも」 代表 野本姿美さん
「先が見えないのが不安?長くおるのが不安?」
うつむいた男の子の目から涙が落ちました。
NPO法人「ぎんともも」 代表 野本姿美さん
「みんなびっくりしているし、手放したいなんて思っていないわけよ。私たちができることってすごく限られている、将来を考えたら私たちは苦しくてもやっぱり送り出さないかんとよ、みんな困惑したよ、心配した、『なんで?』ってなったよ。でも頑張れって笑顔で出そうと思うのは将来があるから」
野本さんの話に涙を拭く男の子。
NPO法人「ぎんともも」 代表 野本姿美さん
「行くだけいける?」
男の子はだまってうなずきました。
 
   
  













