誰かが手を差し伸べられる社会に

母親は事件後も、自ら命を断つことを考え続けていた。
ICUで目覚めた直後、看護師の目を盗みインターネットで薬の致死量を検索し、注文した。
拘留期間中はほとんど食事もとっていなかったという。

母親
「なんでこんなことをしたのか意味がわからない。
信じられないことをしました。
時間を取り戻したいです。
心菜に・・・心菜に会いたいです。
風呂に入れたり、おむつ換えたり、きれいな足をストレッチしたり、ほっぺたぎゅーっとしたり、とにかくあの生活に戻りたいです。
心菜の未来を奪って心菜に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
私は心菜に20年くらい生きてほしかったんですけど、こんなことをして自分だけ生き残って一生苦しみ続けます。
どんなに苦しみ続けても心菜は戻ってきません。すごく後悔しています」

母親は弁護士や友人などの面会を通じ多くの励ましに触れて、ようやく今、自殺以外の方法で罪を償うことを考えられるようになった。

母親
「心菜のような病気で生まれた子供たちのお世話をしつつ、私みたいに悩みをため込まないように、はけ口を作る仕事をしたいなと思います。
ニュースを見ていていじめで自殺される方とかパワハラで自殺される方とか見ていたら『なんで相談しなかったんだろう』と思っていたんですけど、いざ自分のことになったら気持ちがすごく分かって、第三者の吐き出す場所を作りたいなと思いました。心菜の罪を償いながらやっていきたいです」