「犯罪捜査」や「行方不明者の捜索」で重要な手がかりとなるのが似顔絵です。
青森県内で不足する“似顔絵捜査官”の養成と技術力向上のため、青森警察署で講習会が開かれました。
“似顔絵捜査官”は、容疑者の割り出しや行方不明者の特定のため目撃者の証言などをもとに人物を絵に描く警察官です。
26日は県警で唯一、準技能指導官を務める髙井優子 警部補が講師となり、若手の似顔絵捜査官や鑑識専務員たちに実技講習を行いました。
講習では、目撃者にストレスがかからないよう短時間で特徴をつかむことや、絵を見せた時の反応をもとに修正するコツを説明しました。
青森警察署 刑事第一課 鑑識係 久慈泰介さん
「同じ目でも、二重か一重かで描き方が違うので、日頃からパーツの描きわけを練習していければ」
「人物」と「絵」の一致する割合“酷似率”が7割以上が合格とされる『捜査用の似顔絵』。島元記者が体験しました。
性別や年齢、顔の特徴的なパーツや髪型を聞き出します。描き進めること約20分。完成した絵と課題となった指名手配犯の写真を比べてみると…。
目撃者役
「いいですね、酷似率は80~90%くらいです」
合格点でしたが、「髪のボリューム」や「くちびるの形」は異なり、情報だけで人物を描く難しさが分かりました。
青森県警 準技能指導官 髙井優子さん
「ただの似顔絵じゃなくて捜査用の似顔絵なので、目撃者の記憶が頼りなんです。それをいかに引き出して、表現するか。たかが似顔絵って思われがちなんですけれども、やっぱりなくてはならないものだと思う」
県内では、2024年の1年間に68件の事件で似顔絵が作成され、このうち13件で検挙につながったということです。