発生してわずか8時間後に上陸した異例の台風12号。きょう、熱帯低気圧に変わりましたが、住宅に濁流が押し寄せた鹿児島市内では一夜明け、住民が土砂の撤去作業に追われています。

発生からわずか8時間後に上陸するという異例の台風12号。各地で記録的な大雨を降らせ、きょう、熱帯低気圧に変わりましたが、一夜明けた鹿児島市内では…

高柳光希キャスター
「泥水がこの地面を覆っています。そして故障中の車、レッカー作業が行われています」

住民が土砂の撤去作業に追われていました。きのう、何が起きていたのか?

鹿児島市民
「胸下まで水位が来ていたみたいで、子どもたちを抱えながら逃げていきました」
「この辺りまでは水が来て、濁流になっていたので。(高柳キャスター:高さはどれくらい?)70センチぐらいはあるんじゃないですかね」

街に濁流が…。山之内さんはその様子を建物の2階から撮影したそうです。きょう、水は完全に引いていましたが、きのう午後5時ごろには道路は川のようになり、住宅街が濁った水で覆われていました。

高柳光希キャスター
「トラックの…」
山之内誠さん
「荷台が隠れるくらい」
高柳キャスター
「軽乗用車のバンパーあたりまで浸かってますね」
山之内さん
「完全に浸かっています。流れがすごかった。ここまでになったのは初めて」

山之内さんの自宅への被害はなかったそうですが、車が動かなくなった人たちが避難して来たそうです。

山之内誠さん
「車から出て、ここで避難して、ずぶ濡れだったので、うちにある商品をみんな出して着替えさせて」

鹿児島市では、50代から80代までの男女4人が強風にあおられて転倒、けがをしたということです。

24時間の雨量が300ミリを超え、8月の観測史上最大となった南さつま市では、きのう夕方に河川が氾濫しました。茶色い水で覆われた住宅街では…

「がんばれー」

消防隊が住民を救助する様子も。南さつま市によると、9人の住民が救助されました。

水に浸かってしまったのは、車の販売店…

車販売店 従業員
「命の危機は確かに感じましたね」

従業員はテーブルの上にいすを置いて、水が引くのを待ったそうです。車20台ほどが水に浸かりましたが、従業員に「けが」などはありませんでした。

住宅の浸水が相次いだ、南さつま市。69歳の女性が道路の冠水で車に閉じ込められましたが、自力で脱出。その後、駆け付けた消防が低体温症の疑いで女性を救急搬送しました。命に別状はないということです。