熊本県上天草市は大雨で600戸以上が床上・床下浸水しました。

記者「上天草市松島町です。この倉庫の外壁には高さ2mほどの場所に水のあとが残っています」

美容室では、浸水でほとんどの仕事道具を捨てたといいます。

美容室の店主(70代)「大事なものは水に浸かってだめ。はさみを急いで拾い集めて使えるか使えないか」

今月11日に浸水を確認しましたが、中の状況を目にしたのはその2日後でした。

美容室の店主(70代)「鍵を開けて店に入った瞬間、パニックですよね」

当時の付近の様子です。マイクロバスや店は水に浸かってほとんど見えません。

美容室の店主(70代)「自然の成す業だから、どうしても防げない。怖いですね、水の力は」

床上浸水にあった住宅で復旧作業が続いていました。床下に溜まった水を抜いた後、もう一度水を入れ、泥と一緒に出す掃除を繰り返しています。

自宅が浸水「泥を水で流したものを吸って出している。最終的にまた泥を集めて捨てないといけない」

今は自宅の2階を中心に生活していますが、復旧までは時間がかかると嘆きます。

自宅が浸水「乾燥させて、工事に入ってもらって、床などを全部張り替えていると、2~3か月はかかる」

上天草市は、浸水被害が拡大した要因の一つに「排水ポンプの故障」を挙げています。

上天草市農林課 岩﨑洋一課長「上天草市内に11か所ある排水機場のうち、今回の雨の影響で7か所が水没して、現在、排水ポンプの運転を停止している。日常の範囲だと浸水することはないと思っていた」

この原因は…

記者「当時、大雨と大潮が重なったことで樋門の外側、海側の水位が排水機場側より高くなり樋門が開きませんでした。それにより排水機場が浸水し、排水機能を失ったということです」

上天草市は対応を進めていますが、復旧の見通しは立っていません。

上天草市農林課 岩﨑洋一課長「仮のポンプの設置を急いでいて、まだ全機場に設置が出来ていない状況なので、設置に向けて全力で対応を進めている」