廃棄される食材で「もっと安く…」
(北川教授)
「値段をもっと落としたいと。半額になれば2倍の人に届けられるし、10分の1だったら10倍の人(に届けられる)。いわゆる“廃棄物”で家を作れないかと。それで着目したのが“フードロス”」

まだ食べられるのに廃棄される「フードロス」は、世界中で問題に。インスタントハウスを届けるため、海外の被災地や難民キャンプなどに足を運ぶ中で、廃棄せざるを得ない食品を有効活用できないかと考えたそうです。
実用化に向けた実験の様子を、初めて撮影させてもらいました。

(北川教授)
「きょうはこれでハウスをつくります」
Q.何ですかこれ?
「元々ばれいしょ(ジャガイモ)だったもの。お菓子の工場や弁当の工場とかで最後にゴミになってしまうもの」
使うのは本来なら廃棄されてしまう、ポテトチップスなどお菓子のかけら。これをインスタントハウスの形を維持するためになくてはならない「シート」と「断熱材」に変わる素材に活用しようと考えているのです。
水と混ぜ合わせて、30秒ほどもみこんでいくと…
(桜沢)「粘りがすごいですね」
(北川教授)「そうなんです。これが接着剤になる」

お菓子に多く含まれるデンプンが水と反応し、ノリのような粘り気が。
こうしてできた接着剤に、これまた捨てられるはずだった布の切れ端や新聞紙などを浸してドーム型に貼り合わせていきます。

(桜沢)
「貼り終わりました~!これをどうしたら完成?」
(北川教授)
「太陽の熱でちょっとずつ乾燥しているので、もうちょっとすれば乾燥して固くなってきます。そうしたら型から外して家ができあがる」
