人間を怖がらないクマが増えてきてしまった

また、今月14日には北アルプス立山室堂の観光名所、みくりが池を泳ぐクマが目撃されたほか、周辺の登山道で成獣とみられるクマの目撃情報もありました。

さらに、北海道では14日、羅臼岳に登山に来ていた、26歳の男性が下山中にヒグマに襲われ、翌日、遺体で発見されました。

今、全国の夏山でクマの被害や目撃が相次いでいることについて、山岳地帯の野生生物の生態に詳しい立山カルデラ砂防博物館の学芸員は次のように語ります。

立山カルデラ砂防博物館 白石俊明 学芸員
「人から逃げ隠れしない堂々としたクマが増えてきてしまった」「山の実りが悪い秋はクマに気を付けましょうという文言は、それだけでは対応できない状況になってきていて。普段から常識を変えてほしい」  

白石学芸員は、ここ20年ほどでクマの生息域が広がったほか、人に慣れた個体も増えていることから、夏場の山や川でのレジャーでは、クマに出会うことを想定した装備や計画が必要だと話しています。