蚊の発生抑制にも貢献!

(東洋産業 大野竜徳さん)
「ヤゴの餌は、小型の水生生物です。具体的にはミジンコ、ボウフラ、イトミミズ、小型の水生甲殻類などをもりもり捕食して成長します。

特にボウフラを好んでよく食べるため、ウスバキトンボの幼虫がいる水たまりは、蚊の発生抑制にも貢献しています。

成虫になると空中を飛び回りながら、蚊や小型のハエなどを捕食しています。

都市部であっても小型の昆虫は飛んでいるため、見かけることが多く、ビル風の吹き抜けを利用して群れで舞っていたり、ちょっとした空き地に立ち寄ってそこに生じた蚊柱などでお腹を満たしていたりいます。

この時期に空から舞い降りて飛び回る姿から、地域によっては『お盆に帰ってくる精霊トンボ』とも呼ばれています」【画像②】

【画像②】「精霊」とも呼ばれるウスバキトンボ

「群れ、という言葉のとおり、ウスバキトンボは、他の多くのトンボと違い、大きな群れを作って飛ぶことがあります。

数十匹からときに数百匹規模の群れが、同じ方向へと流れるように飛ぶ姿、ちょっとした空き地などで羽を休めるように下りてきながら乱舞する姿は壮観で、そんな姿に出会うとラッキーです」