熊本県病害虫防除所は8月20日、斑点米カメムシ類によるコメ被害が増える可能性が高まったとして、県内全域に注意報を発表しました。

斑点米カメムシ類(ミナミアオカメムシ、クモヘリカメムシ、シラホシカメムシ)は、成長中のイネの籾(もみ)の汁を吸い、コメに黒い斑点をつけたり実を育たなくしたりする被害を引き起こす害虫です。

ミナミアオカメムシ

県の調査によると、6月から8月中旬までに調査用のわなで捕獲された斑点米カメムシ類の数は216匹で、平年54匹と比べて4倍に達しています。特に被害を出す能力が高いミナミアオカメムシが193匹と大半を占めています。

気象台によると、向こう1か月の気温は平年より高いと予想されていて、カメムシ類が発生しやすい条件が続く見込みです。※8月14日発表

県病害虫防除所は、カメムシの被害を抑えるために次の点に注意するよう呼びかけています。

・出穂後に水田周辺の除草は避ける
・農薬は2回散布を基本とし、それでも生きている虫や新たな侵入が見られる場合は、追加散布する
・カメムシの種類に合った農薬を選ぶ
・農薬飛散防止に努める