脚本・演出を手がけるのは朝隈克博さん(63)。南九州市を拠点に活動する「劇団いぶき」で、40年近く脚本を担当しています。

(朝隈克博さん)「戦争さえなければ普通のありきたりの恋愛だったが、戦争があったが故にドラマチックにならざるを得なかったことに衝撃を受けた」
作品には東垂水さんの母・陽子さん(56)も参加します。小学校の教諭で今回の舞台では歌を担当します。
当時、自分と同じ21歳で愛する人を亡くした智恵子さん。2人が生きたあの時代について親子で考えます。

(東垂水優陽さん)「結婚するのに一緒にいたいなら、一緒にいたらいい。智恵子さんも(穴澤さんを)送り出すってなんだろう」
(母・陽子さん)「戦争がだめとより平和はこれだけ素敵だよとセットとして考えられたら、もっとみんな真剣に考えられるかな」
東垂水さんは生まれ育った知覧でアルバイトをしています。
学生生活とアルバイト、舞台の稽古と、忙しい日々の中でも、戦争当時を生きた人々の心情について考え続けています。
鹿児島市の大学までおよそ50分かけて車で通っています。

(東垂水優陽さん)「(学校の)帰り道に開聞岳がきれいに見える。頭の中に開聞岳と特攻機を思い描き、こんな風に飛び立ったんだと想像している」