「会談によってロシアの孤立は崩壊する」会談後ロシア包囲網はどうなる?
高柳キャスター:
米ロ首脳会談の後、今後はどうなっていくのでしょうか。

トランプ大統領は「もっと重要なのは2回目の会談だ。プーチン大統領とゼレンスキー大統領に加え、ヨーロッパの首脳も参加するかもしれない」と発言をしています。
そして、ロシア側に対しては厳しい発言が目立っています。8月13日には「ロシアが停戦に応じなければ、厳しい制裁措置に踏み切る」「会談が良いものになるか、悪いものになるかは、最初の数分でわかる。もし悪い会談になれば、短時間で終わるだろう」とも話しています。
今回の首脳会談における、プーチン大統領の狙いはどこにあるのでしょうか。
小川記者:
様々な見方がある中で、ニューヨーク・タイムズは「プーチン大統領がアメリカの大統領と会談するという事実そのものが、ロシアにとって外交的な大きな勝利だ」と伝えています。
ロシアに対して、これまで西側諸国が経済制裁などを通じ、ロシア包囲網を形成してきました。そうした中、米ロ首脳会談はとりわけ大きな意味を持っていて、ニューヨーク・タイムズは専門家の話として「会談によって、ロシアの孤立は崩壊する。会談結果がどうであれ、既に成功だ」と伝えています。
そして、この機を逃すまいとしてか、プーチン大統領もトランプ大統領による仲介について、「誠実に努力を続けている」と賛辞を送っています。
今回の会談後、両首脳の共同会見が予定されています。その内容や次の会談への道筋はもちろんのこと、会見におけるプーチン大統領とトランプ大統領の距離の近さや空気感が、今後どのようにヨーロッパ諸国とアメリカの関係に影響するのか。この辺りにも注目していきたいなと感じています。
日比麻音子キャスター:
一言一言、慎重に注目されることになりそうですが、現地の警備体制などの現状は、どのようになっているのでしょうか。
小川記者:
現状、アンカレッジ市内を車で巡る中で、とりわけ大きな警備体制が敷かれているとは感じていません。というのも、首脳会談自体は米軍基地の中で行われる予定で、両国首脳はそれぞれ飛行機で基地内に入るため、市内がものものしい雰囲気ではないといえます。
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<プロフィール>
小川健太
米・ロサンゼルス支局記者
アナウンサーから転身
行政や事件取材を担当