バレーボール全日本女子に今回初選出され、秋本美空選手とともにネーションズリーグで鮮烈な印象を残し、デビューを飾った北窓絢音選手。

彼女の原点は、栗原恵さんなどを輩出した山口県の誠英高校にあります。

2023年1月、春の高校バレーでは誠英高校のキャプテン、そしてエースとして活躍しました。

当時20歳以下の日本代表にも選ばれた北窓選手を中心に、全国の強豪校を破って決勝まで勝ち進み、宮城代表の古川学園と対戦しました。

古川学園の身長196センチ、ドミニカからの留学生、タピア・アロンドラ選手の高さのある攻撃に苦戦し敗れたものの、2013年以来の準優勝を飾りました。

準優勝に輝いた春の高校バレー決勝の2日後に、テレビ山口の番組に生出演した北窓選手はジャージ姿で「もう少しこうした方がよかったという後悔もありますが、センターコートに立ってプレーできたことがうれしかったです」と振り返りました。

悔しさとうれしさの割合を聞かれると「みんなとプレーができた楽しさが大きいので7対3の割合で楽しさが大きい」と北窓選手らしいコメントも。

誠英高校のモットーは、粘り強くボール拾う「泥んこバレー」。

そのことについて、北窓選手は「直接、点に現れないようなつなぎとかフォローとか粘り強いプレーを心がけている」と今のプレーにつながる思いを明かしていました。

高校卒業後、Vリーグの強豪久光スプリングスに進むことについては「春高でのセンターコートでの経験を生かし、自分の長所を生かしたプレーをしっかり発揮して頑張っていきたい」とカメラの前で意気込みを語ってくれました。

あの春高決勝からおよそ2年。

「泥んこバレー」で磨き上げた才能は、ついにネーションズリーグという世界の舞台で花開きました。

8月23日からの世界バレーでも、誠英高校で得た原点を胸に、彼女らしい粘り強いプレーで勝利に導いてほしいと思います。