AIを活用したアプリで渋滞回避 「出発前に情報を仕入れておくことが有効という研究も」

井上キャスター:
活用してみると便利なアプリがあります。ここ2年ほどで新たに開発された、「AIを活用した渋滞回避策」です(アプリ:スイスイ旅山梨版)。
渋滞予測を反映します。例えば、今すぐ出発すると、所要時間が目的地まで3時間30分かかります。一方で、2時間後に出発すれば、所要時間が2時間で着きます、ということを表示してくれます。
今すぐ出発しても、2時間後に出発しても、到着時間はほぼ変わらないので、「2時間後に出発しようか」などの行動変容を起こせるというものです。
他にも、周辺の観光施設などの情報もあります。▼店舗情報、▼空き状況、▼クーポンなども表示してくれます。
こういうアプリを活用して渋滞の回避ができるということです。
出水麻衣キャスター:
ぜひ全国版のアプリを作っていただきたいです。
井上キャスター:
いま徐々に範囲を広げていこう、AIの能力も広げていこうということです。
「日本は、渋滞で年間約12兆円を損失している」と言われています。経済学で何か感じることはありますか。

慶応義塾大学教授・教育経済学者 中室牧子さん:
経済学で、渋滞について研究したものがあります。それによると、出発前に情報を仕入れておく方が、渋滞回避には有効だという研究があります。
例えば、走行中に何か新しい情報を得たとしても選択肢が限られてしまう。「過去にうまくいった」という過去の情報に影響を受けて、新しい情報をうまく取捨選択できなかったりすることが知られています。
そのため、出発前が大事ということが分かっています。