熊本県内の広い範囲に被害が出た今回の大雨。その全容が少しずつ明らかになってきています。

背後に山が迫る八代市興善寺町には、土砂が水路を越え、道路を埋め尽くす形で流れ込みました。

記者「道路に1mほどの高さの土砂が積もっており、カーブミラーは私の頭の高さにあります」

土砂は周囲の家屋や車を飲み込み、地区に甚大な被害をもたらしました。

約40年この地区に住む男性も初めての経験だと話します。

加来啓治郎さん「今まで聞いたことのないような音がしてました。怖くて見られませんでした。朝起きてからみるみる水かさが増して、やばいということで、2階に避難した」

男性が避難した後に流れて来た土砂は、家の窓ガラスを割り、家の中にまで入り込みました。

加来啓治郎さん「ドンドンドンドンドコドコンと。最初誰かドア叩いているのかなと。そしたら岩でした。だからすぐ逃げました。もう住めないですね」

さらに、山に近い場所では、敷地から泥を取り除いている家族がいました。

岩山雅治さん「以前はここに橋があったんです。川は本来、真っ直ぐ流れるはずでしたが、今は横に流れている」

土砂は地区の広い範囲に流れ込んでいて、生活に深刻な影響を与えています。

岩山雅治さん「生活ができない。車がないと外に出られない。買い物も何もできない」

復旧作業はまだこれからです。