脳梗塞の早期発見のための「FAST」

 脳梗塞とは、脳の血管が詰まったり細くなったりして血流が途絶えるという症状です。あづま脳神経外科リハビリクリニック・我妻敬一院長は、「夏は水分不足などで血液がドロドロになると、脳梗塞リスクが高まる」と話し、「特に高齢者や動脈硬化の方は要注意」と、しています。汗をかく夏は、水分補給が特に必要です。

脳梗塞の早期発見のための大事なサイン「FAST」
Face「顔の麻痺」
Arm「腕の麻痺」
Speech「ろれつが回りにくくなる」
Time「すぐ受診してください」
4つの頭文字をとったFASTというキーワードは、ぜひ覚えておいてください。

 我妻敬一院長によると、▽熱中症と同様に、めまいや麻痺などの症状があるが、脳梗塞の麻痺は片側だけに起きることが多い、といい、▽そういった違和感を覚えたら、6時間以内には治療を受けるべきだということです。

 熱中症だと思いこんで、エアコンの効いた部屋で安静にしたものの、実は脳梗塞だったということがあるかもしれません。熱中症と脳梗塞では、少し症状が違うということにも注意が必要です。

 いっぽう、季節ごとの脳梗塞の患者割合(国立循環器病研究センター)を見ると、春(25.1%)夏(25.5%)秋(23.8%)冬(25.6%)、季節問わずほぼ均等に発症していることがわかり、夏だけでなく常に注意が必要です。