■「現場レベルで改革を進める段階」働き方改革の現在地と今後は…

今後の厚労省内の働き方改革の在り方や展望について、「厚生労働省改革実行チーム」のメンバーでもある幹部職員の間隆一郎(はざま りゅういちろう)総括審議官に話を聞きました。


ーー厚労省内の働き方改革についての現状をどう捉えていますか。

厚生労働省・大臣官房 間隆一郎 総括審議官
「業務量があまりにも膨大なうえに、コロナの関係でものすごく仕事が増え、苦労している職員がいるのは事実だと思います。人事制度の改革や男性育休の取得などはもう当たり前の話なので、仕事が効率的に進められるようになったり、無駄がなくなったり、現場レベルの改革を進める段階にあると思います」

ーー国会業務を中心に長時間労働が状態化している中、どのような点を改善すべきだと考えていますか。

厚生労働省・大臣官房 間隆一郎 総括審議官
「10年前に比べれば早い質問通告を意識される国会議員の方々も多いです。ただ、今は情報が早いので、数日前の情報で組み立てられる質問ばかりでは無いんだろうとも思います。厚労省内でも効果的な業務改善策を共有していくとともに、新たに始める中途採用を通じて人材の確保に努めていきたいと思います」

厚労省はこの冬、初めてとなる中途採用に乗り出しました。民間企業や官公庁などで7年以上の勤務経験がある人を対象に、政策企画能力などを持つ“即戦力”を5名程度採用したいとしています。
霞が関のルールに縛られない民間出身者ならではの新しい発想が、これから脱“強制労働省”を進めるうえで鍵を握ることになりそうです。

(TBSテレビ報道局社会部 厚労省キャップ 中谷亮太)