薩摩地方の大雨特別警報は、大雨警報に切り替わりましたが、これまでの記録的な大雨で土砂災害の危険度が高い状態が続いている所があります。引き続き、9日夕方にかけて土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。

鹿児島地方気象台によりますと、8日午後1時半に、霧島市の大雨特別警報は大雨警報に切り替わりました。九州に前線が停滞しており、引き続き、9日にかけても九州に停滞する見込みです。このため九州南部では、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、9日にかけて大気の状態が非常に不安定となる見込みです。

降り始めからの雨量は500ミリを超え、8月の月降水量平年値の2倍近い雨が降っている所があります。

6日午後8時から8日午後3時までの総雨量は
▼宮崎県都城市菖蒲原町で290.5ミリ、
▼えびの市えびの高原で289.5ミリ、
▼鹿児島県(奄美地方除く)霧島市福山町牧之原で517.5ミリ、
▼霧島市溝辺で517.0ミリです。

九州南部では、8日夜のはじめ頃から9日夕方にかけて断続的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り大雨となるでしょう。特に、8日夜遅くから9日昼前にかけては前線の活動が活発化する見込みです。

8日に予想される1時間雨量は多い所で、宮崎県で40ミリ、鹿児島県(奄美地方を除く)で50ミリ、9日に予想される1時間雨量は多い所で、宮崎県で50ミリ、鹿児島県(奄美地方を除く)で50ミリです。

9日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で、宮崎県で150ミリ、鹿児島県(奄美地方を除く)で200ミリ。さらに10日午後6時までの予想24時間降水量は多い所で、宮崎県で150ミリ、鹿児島県(奄美地方を除く)で150ミリです。

気象台は、土砂災害に厳重警戒するとともに、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒を呼び掛けています。また、落雷、竜巻などの激しい突風注意が必要です。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。