まるで焼き芋を投げ込むように・・・

空襲の翌日、青木さんはトラックに次々と運び込まれる遺体を目の当たりにしました。

青木道雄さん(94)
「真夏の、いっぱい並べられた死体のにおい。本当に昨日までは元気に幸せに過ごしていた方が、24時間後にはこの姿で、砂の上に投げ捨てられたみたいに置いてある。人の尊厳とか全くなかったですね。一つの焼き芋を投げ込むみたいな」

B29爆撃機を目撃

青木さんがこの光景を見たのが、80年前の8月9日。長崎に原爆が落とされた日です。

原爆投下の第一目標だった小倉の街。

青木さんはこの日、視界不良のため長崎へと進路を変えるB29爆撃機を見ていました。

青木道雄さん(94)
「ちょうどこの空の上を小倉に原爆を落とすためにB-29が45分間うろうろ飛び回っていた。そして八幡のこの煤とか、製鉄所の煙幕で、視界が明瞭でなかったので長崎に向かって」