中学2年生の時に八幡大空襲を経験

少年の名前は福岡市東区の元美術教員、青木道雄さん(94)。
青木道雄さん(94)
「視覚的にも嗅覚的にも聴覚的にも。とにかく五感を通して、思い出したくない場面です」

青木さんは、中学2年生の時におよそ2500人が死傷した八幡大空襲を経験しました。

80年前の8月8日、当時の八幡市に大量の焼夷弾が落とされ、街は火の海と化しました。
「写真はない、私の手で描き残さなければ」

青木道雄さん(94)
「その日は空がどんよりと曇っていました」
青木さんが見た、目を覆いたくなるようなあの日の光景。薄れゆく記憶を絵に描き残そうと、思いを込めて筆を走らせます。

青木道雄さん(94)
「また再びこういう残酷な悲惨な場面にきてもらったというのは申し訳ない気がしてね。今私がまぶたに焼き付けている場面を私の手で描き残さなければ、もうこの場面の写真はありませんから」