--内池崇さん(12代目)「“あじぴた醤油”。これがあったら便利なんじゃないかという調理のベースの黄金比を商品として展開してみた商品になります。」
醤油とお酒、みりんを独自の配合でブレンドした新しい調味料。「あじぴた醤油」。簡単に味のベースを整えてくれる、優れもの。出汁や香味野菜は入っていない為、食材本来の風味が生かされ、料理のアレンジも自由自在なんです。
--内池崇さん(12代目)「女性の社会進出だとか、世の中の流れも変わってきて簡便性や即食性などが重視されているので、あじぴた醤油のような調理を簡単にするというアプローチも続けていくが、調味料という形だけではなく、食品とかもチャレンジしているところです。」
さらに、“不易流行”の理念が表れているのは、商品開発だけでなく製造現場にも。変わらない製法を守るべく、変えるべきところを変える。従業員自らが効率よく働けるアイデアを出し合い、コスト削減にもつなげています。
そんな会社を率いる、12代目の内池崇さん。社長に就任したのは創業150年を迎えた、2011年の時でした。
--内池崇さん(12代目)「代替わりをする矢先に大震災が起きて。完全復活までは1年くらいかかった。福島の食品会社なのでネガティブな環境にあったというのも事実ではあるんですね。ただ、そこで商売をやめる等は一切考えなかったし、昔から付き合いのあるお客様から「全然買っていくから」「むしろがんばれ」など支えられたところが多かったです。震災ということをきっかけに“社業を発展させていこう”という決意が決まった瞬間だったのかもしれませんね。」
新しい味と向き合い続け、福島で歩んできた164年。内池さんが見据えるこれからは・・・
--内池崇さん(12代目)「地元の食文化って何なんだろうということはどんどん強く感じるところはあります。福島の味をどう広めていけるのかと感じています。醤油・味噌を守る、そのために新しい味も作るし、そういう企業活動を徹底していくということを一番大事にしていきたいと思っています。」
華々しいことではなく、地道にコツコツと。追及することを忘れず、ニーズに全力で応え続けるその姿勢こそ、長年食卓に選ばれ続ける理由なのかもしれません。
『ステップ』
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2025年7月31日放送回より)