天皇陛下は太平洋の島しょ国であるミクロネシアの大統領を皇居に招き、懇談されました。

天皇陛下はきょう午前11時ごろ、お住まいの御所の車寄せで、大阪・関西万博の「ナショナルデー」にあわせて来日しているミクロネシアのシミナ大統領(63)を笑顔で迎えられました。

陛下は御所の小広間で大統領と懇談し、気候変動による海面の上昇や、干ばつ対策などをテーマに会話されました。

宮内庁によりますと、ミクロネシアのチューク州は先の大戦で「トラック諸島」と呼ばれた激戦地だったことから、陛下は「今年は戦後80年ですが、チューク州においては、多くの方が亡くなられて非常に痛ましく思います」と話されたということです。

また、現地で亡くなった人たちの遺骨の収集や日本への移送については、「ミクロネシア政府が協力してくれていることに感謝します」と述べられたということです。

シミナ大統領は「戦後の日本が果たしてきた平和への貢献や役割を高く評価しています」と話すなど、およそ30分間にわたり通訳を交えて懇談されました。