一瞬の「エメラルドグリーン」に込めた思い
この灯台のもう一つの魅力が、点灯の瞬間に放たれる幻想的な「エメラルドグリーンの光」だ。


現在、光源に使われているのは「メタルハライドランプ」。
高嶋氏によると、このランプは点灯してから安定した白色の光になるまでのわずかな時間、緑色の光を放つという。この緑の光が見られるのは、メタルハライドランプの特性によるものだ。
しかし、このランプの製造を終了しているメーカーもあり、灯台の見学事業や調査研究などを行っている燈光会によると、今後はより長寿命で省電力な高輝度LEDへの切り替えが進んでいくという。
つまり、この神秘的な輝きをその目で見られる機会は、そう長くは残されていないかもしれない。
夕暮れ時、日没に合わせて灯台に明かりが灯ると、展望回廊からは感嘆の声が漏れた。きらめく緑の光は、やがて力強い白色の光となり、豊予海峡を照らし出す。
