さまざまな料理に使われる「タマゴ」の価格が高止まりしています。去年の鳥インフルエンザの流行などの影響ということですが、コストの高騰に生産者からも厳しいといった声が聞かれます。

岡山市内のスーパーです。物価の上昇で家計に影響が出ている中、タマゴも高値が続いています。
農林水産省によりますと、全国のスーパーで直近に販売された1パックの平均価格は299円。去年と比べて2割以上高い状況に客からは…。
(客)
「高いね。高い。(以前と比べて)倍以上だなと思うけど、仕方ない」
「これ以上高くなっちゃったらどうしようかなと思う」
JAなどの話では、去年10月以降に全国で流行した鳥インフルエンザや、厳しい暑さによる鳥の夏バテといった影響で供給不足におちいり、価格が上がっているといいます。

JA全農たまごが公表している月平均の価格のグラフです。岡山の価格の参考となる大阪で見ると、今年2月に300円を超え、その後も高止まりしています。
(阪本鶏卵 阪本晃好社長)
「消費者からするとすごく上がったようなイメージを持たれると思うんですけど、生産者からしたら、やっと少し上がってくれたなという」

岡山県倉敷市に本社を置き、タマゴの卸売りなどを行う阪本鶏卵です。近年、重くのしかかっているのが、エサ代や燃料費といったコストの高騰。今のようにタマゴが供給不足になって価格が上がらないと利益がなかなか出づらい状況であると話します。
(阪本鶏卵 阪本晃好社長)
「この一番高くなっているところが2023年なんですけど、この時も鳥インフルエンザが全国的に流行して、このくらいの値段でないと、もうこの先やっていけないんじゃないかな、というようなところまでコストアップしてしまっている」
運営する直売所も相場を見ながらいくらかは値上げに踏み切ったといいます。今後の見通しについても厳しい表情を見せます。
(阪本鶏卵 阪本晃好社長)
「もう数か月すれば、多少(価格は)下がってくるかなという感じはあるんですけど、今までのように生産者が生産を増やせるかと言ったらそういう状況ではないかなと」
価格が安定していることから「物価の優等生」ともいわれるタマゴです。いつまで高値が続くのか。今後の動向が注目されます。