ナスカの地上絵を調べている山形大学の研究グループが、きょう記者会見を開き、新たに248点の地上絵を発見したと発表しました。今回の発見は、地上絵の謎解きに繋がると期待されています。
山形大学 坂井正人 教授「今回の発見は地上絵がどのような意味を持ちどのような意図で描かれたのかを読み解くための重要な手がかりとなる」
南米ペルーのナスカ台地に描かれた地上絵。こちらは、おととし発見された人型の地上絵です。

山形大学では2004年から坂井正人(さかい・まさと)教授を中心に地上絵の研究を続けていて、これまでに500点以上の地上絵を発見しています。

会見は大阪・関西万博のペルー館で行われ、坂井教授から最新の研究成果が発表されました。
それによりますと、去年とおととしに実施された調査で、人口知能AIで地上絵の可能性がある場所を絞り込むなどして新たに248点の地上絵を発見できたということです。

山形大学 坂井正人 教授「ナスカの地上絵は単独の芸術作品ではなくて複数の地上絵の組み合わせや配置によって当時の人々の信仰や記憶を伝えるメディアのような役割を果たしていたと考えられる」

坂井教授によりますと、今回発見された地上絵は「儀礼」や「家畜」などテーマごとに配置されているものが多く、物語やメッセージを伝える目的で意図的に構成されたのではないかと分析しています。

坂井教授は今後、AIを活用した地上絵の解読作業を進めたいとしていて、地上絵の謎解きに繋がるか注目が集まっています。