総務省が去年発表した県内の空き家の数は、20万9千戸。すべての住宅の数に占める空き家の割合は、統計が始まって以来、最高の20.1%にのぼりました。
こうした中で、思い出のある空き家を生かして新たな味を届ける人たちがいます。

長野市にある築およそ150年の古民家レストラン「ホノカフェ」。


長年、和食の料理人として割烹などで腕を振るってきた竹内忠正さんが去年オープンさせました。


元々この場所は、竹内さんが生まれ育った家。両親が他界してから、およそ30年間空き家になっていました。


ホノカフェ 竹内忠正さん:「実家、私の生まれた家なので、長く残していきたいと思って」

店名は、竹内さんの母親の名前「ほの」からつけました。

レストランをオープンするにあたり、居間と座敷、縁側をつなげて開放感あるスペースに改装。レトロなテレビや茶ダンスはそのまま残しました。


ホノカフェ 竹内忠正さん:「できるだけ手をいれないようにしてそのまま残したいって感じですね」

落ち着いた雰囲気の中で提供するのは和食を中心としたメニュー。店のおすすめは彩り豊かな「定食」だといいます。


食事をしながら自身の実家と重ねて懐かしむ人も多いということです。

ホノカフェ 竹内忠正さん:「(家を)残したい一心でやっているんで、一生懸命やって(店が)将来的に残ってくれれば」