宮城県石巻市北上町に震災の津波で全壊した「ビール神社」と呼ばれる神社があります。その神社が、ある縁でつながった人たちの支援で再建されることになりました。
どうして「ビール神社」となったのか、そして地元の人の思いとは…
賽銭箱すらない神社…かつては人々が「ビール神社」として親しんだ神社だった

トタン屋根で覆われた宮城県石巻市北上町の鹿嶋神社。賽銭箱すらないこの神社で7月13日、年に一度の例祭がありました。

祭壇に供えられたお神酒は、清酒ではなくビールです。

鹿嶋神社 岸浪均宮司:
「ここには本来は日本酒、コメの酒が入る」

戦の神、武運長久をまつる鹿嶋神社は、「ビール神社」とも呼ばれています。
どうして「ビール神社」なのか。

言い伝えでは、その昔、コメが凶作で、麦で作った酒=麦酒を供えたところ、豊作に恵まれました。

その後、お神酒を日本酒に戻すと不漁不作となり、麦酒を供える「ビール神社」になったのです。

神社の宮守を務める佐藤和彦さん(73)。かつてこの地区には、佐藤さんを含め約40世帯が暮らしていました。

ビール神社では春と秋に祭りがあり、神楽も披露されていました。