参政党、ここから正念場

先日取材した自民党の前国会議員が言っていた。「日本人ファースト?本来は自民党が言わなければいけない」自民党の中でも保守系の前議員からすれば、自分たちのお株を奪われた形の参政党人気は歯がゆいというわけだ。一方で、「日本人ファースト」が「外国人の排斥にあたるのでは?」と批判が相次ぎ、日本に住む外国人らに不安を与えたのも事実だ。

もちろん、選挙戦では「外国人の排斥ではない」と明確に否定していたが、政党が社会に与える影響を考えれば、今後も丁寧な説明が必要になる。それを怠り、「政治家ファースト」に陥れば、国民にそっぽを向かれ、過去に消えていった政党のような末路になってしまう。

時代が変わり、政党や思想のウイングが広がる中、国民が望む政治のカタチが問われている。所属議員が10人を超え、参院では法案を単独で提出できるようになるが、まずはどんな法案を出すのか?政治に初めて熱い思いを抱いたという参政党支持者の多くは、今まで以上に政治に関心を持って見ているに違いない。この思いを裏切ってはならない。裏切れば、この国において政治に関心のない人をさらに増やしてしまうことにつながるからだ。

【CBCテレビ 論説室長 大石邦彦】