全国で4番目の規模を誇る岡山市の造山古墳で先週、埋葬施設の一部とみられる「複数の石」が新たに見つかりました。古代吉備の国の巨大古墳の謎に迫る大きな一歩です。
けさ(16日朝)、岡山市の大森市長が発掘現場を視察に訪れました。

「他の古墳なんかで出た埋葬施設に使われた石が出てきています。造山古墳の主は、当時のままの状態で眠っている可能性もある」

5世紀ごろに造られたとされる岡山市郊外の造山古墳です。全長約350メートルの前方後円墳で、全国4位の規模を誇ります。岡山市教育委員会が今回発掘したのは5つの板状の石で、円墳の頂上で見つかりました。
古代、埋葬時に使われていた安山岩が用いられていることから、その地中には古代吉備を治めていた王が眠る石室が残っている可能性があるといいます。


(岡山市教育委員会文化財課 草原孝典参事)
「全長が300メートルを超えるという超巨大前方後円墳の、埋葬施設に対する情報というのはほぼない。極めて貴重な発見じゃないかと思います」
岡山市では現在、この造山古墳をPRしようと周辺を再整備している最中です。今後、県の内外の観光客が集う、より歴史ロマンを感じられる場所になるのではと期待しています。

(大森雅夫岡山市長)
「吉備の豪族たちがどういう生活をしていたのかわれわれなりに発信をして興味を持ってもらえたらと思います。これが大きな岡山の宝になってくるのではと期待しています」
また今回、はにわの欠片なども出土しました。発掘現場は、11月末に一般公開される予定です。