経営の立て直しを迫られている日産自動車。その主力工場、横須賀の「追浜工場」での車両生産を終了すると発表しました。社長は「苦渋の決断」としていますが、従業員や地元に不安が広がっています。
「厳しい状況から脱し、成長軌道に戻るため」 従業員2400人の今後は?
予想されていたとはいえ、影響の大きさは計り知れません。

追浜工場で勤務 日産従業員
Q.会社から説明は?
「ありました」
Q.話を聞いてどうですか?
「前々から言っているから『なるようになったか』って感じ」

神奈川県横須賀市にある追浜工場は、日産の“象徴”ともいえる主力工場。日産は、ここでの車両生産を2027年度末に終了すると発表しました。子会社の日産自動車九州に、生産を移すとしています。

日産自動車 イヴァン・エスピノーサ社長
「私としても、会社としても苦渋の決断でした。日産が厳しい状況から脱し、成長軌道に戻るためにはやらなければならないと判断した」
追浜工場の敷地内にある研究所や試験場などは、今後も事業を継続する方針です。

1961年に操業を開始した追浜工場では「ブルーバード」や「キューブ」などを生産してきましたが、日産が巨額の赤字に転落するなか、稼働率の低さが課題となっていました。
工場の従業員は2400人。今後については、労働組合と協議するとしています。

追浜工場で勤務 日産従業員
「正式な説明は食堂で放送が流れていたので、それで知った人もいるかと思う。『雇用がどうなるか』が聞かされていないので、それが心配」