中核派メンバーの学生らが起こし新潟県警の警察官が殉職した1971年の『渋谷暴動事件』。
新潟県管区の機動隊が15日、殉職した警察官の命日にあわせて訓練を行いました。

新潟市西区の警察学校です。殉職した警察官が眠る慰霊碑に花が手向けられました。

1971年11月、沖縄返還協定に反対する中核派メンバーの学生らが起こした『渋谷暴動事件』。

当時21歳だった県警の中村恒雄巡査は鉄パイプで殴られるなどの暴行を受け、亡くなりました。

この事件では、46年間逃亡していた大坂正明被告(73歳)が中村巡査を殺害した罪などに問われていて、大阪被告は先月25日の初公判で「全ての容疑について無実であり無罪です」と述べ起訴内容を否認しました。

【関東管区機動隊 榎本政貴 警視】「(初公判について)いろいろ思いはありますけど、それは胸に秘めて公判自体に関しては法と証拠に基づいて厳正に裁かれることを願っております」

中村巡査の命日にあわせて15日は訓練も行われ新潟管区機動隊およそ100人が参加しました。

重さ5.3キロの装備を身に着け3.7キロの盾を持ちおよそ15分間走ります。
掛け声をあわせて走ることで士気を高めるということです。デモ行進などを制圧するための盾の基本的な使い方も訓練しました。

【関東管区機動隊 榎本政貴 警視】「そういった先輩がいたこと、渋谷暴動事件というのは忘れてはならないと思います。我々は治安の最後の砦として引き続き強い部隊を作っていきたいと思っています」

機動隊は、来年新潟市で開かれるG7サミットなどに向けて訓練に励みたいとしています。