■エネルギー価格4倍に 隣国モルドバも戦争で圧迫

小川彩佳キャスター:
ウクライナを離れる一人ひとりにこうした困難な道のりや物語がある一方で、交わされる温もりがあるということを痛感します。モルドバの避難所から国山ハセンキャスターに伝えてもらいます。そちらの避難所ではどんな様子が見られますか?

ハセンキャスター:
ここは元々展示場でしたが、今は避難所として使われています。入るとすぐに受付があります。ここに滞在する人というのは長期の人もいますし、本当に1日2日の短期の人もいます。ですから、ここで鉄道やバスなどの交通情報を確認することもできます。飛行機などの手配ができるUNHCRのブースもあります。
そして食事面ですが、お昼は大体午後2時頃、そして夜は午後6時頃に提供されます。果物やパン、温かい飲み物などを皆さん自分で取って部屋に持っていきます。部屋はそれぞれがブースで区切られ、プライバシーが保たれています。

小川キャスター:
多くの方がほっとできる場所になっているということが伝わってきますけれども、一方でモルドバは、ヨーロッパで最も貧しい国でもありますよね。資金的な難しさというのはどうなんでしょうか?

ハセンキャスター:
モルドバはエネルギー面でロシアに大きく頼っています。実際に今回の戦争の影響で、エネルギー価格が4倍に値上がりしました。そうなりますと当然国としても圧迫されますし、国民の生活にも影響が出ます。そこに加えて難民の問題が来たということです。それに付け込むような形で、まるで分断を煽るような形でロシアが偽情報工作を行っているということです。隣国のモルドバが戦争のダメージを受けているということは、間違いありません。