岐阜県では11日昼過ぎから夜遅くにかけて、大気の不安定な状態が続き、激しい雨が予想されています。特に土砂災害や浸水に注意が必要です。
大気不安定で激しい雨 - 時間50ミリの雨も
岐阜県では湿った空気の流入や日中の気温上昇、さらに上空の寒気の影響により、11日夜遅くまで大気の状態が非常に不安定になると予想されています。このため、昼過ぎから夜遅くにかけて、雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降るでしょう。美濃地方と飛騨地方では、1時間あたりの降水量が最大で50ミリに達する見込みです。これは「滝のように降る雨」で、傘を差していてもぬれるほどの強さです。また、24時間の降水量は両地方とも最大で120ミリに達する可能性があります。

土砂災害に厳重警戒 - 少ない雨量でも危険度上昇
特に注意が必要なのは土砂災害です。岐阜県ではこれまでにも雨が降り続いたことで地盤が緩んでいる地域があります。そのため、今後の雨は少ない量でも土砂災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。
土砂災害の前兆現象としては、斜面からの水の吹き出し、小石の落下、斜面のひび割れなどが挙げられます。こうした現象を見つけた場合は、速やかに安全な場所に避難することが重要です。特に山間部や急斜面の近くにお住まいの方は、気象情報に十分注意し、市町村からの避難情報に従って行動してください。
低地の浸水にも警戒 - アンダーパスの冠水に注意
短時間で激しい雨が降ると、排水能力を超えた雨水により、低い土地や道路のアンダーパスなどで浸水が発生する恐れがあります。アンダーパスの冠水は非常に危険で、車で進入すると脱出が困難になることがあります。また、側溝や用水路も増水しやすく、特に子どもが近づくと危険です。大雨の際は、むやみに外出せず、安全な場所にとどまることをお勧めします。
河川の増水に警戒 - 急な水位上昇の可能性
岐阜県内の河川では、激しい雨により急激な水位上昇が予想されます。特に中小河川では、短時間で氾濫の危険性が高まることがあります。河川の近くにいる場合は、水位の変化に注意し、急な増水の際は速やかに安全な場所に移動してください。河川敷でのレジャーや釣りなどを予定されている方は、天気予報をこまめに確認し、必要に応じて予定を変更することをお勧めします。
落雷・突風・ひょうにも注意 - 建物内への避難を
大気が不安定な状況では、激しい雨だけでなく、落雷や突風、ひょうなどの現象も発生しやすくなります。落雷は高い場所や開けた場所で発生しやすく、ゴルフ場や高原、海岸などでは特に注意が必要です。雷鳴が聞こえたら、すぐに建物内や自動車内などの安全な場所に避難しましょう。突風やひょうは、建物の損壊や農作物への被害をもたらす可能性があります。外出時は天気の変化に注意し、空が急に暗くなったり、冷たい風が吹き始めたりしたら、頑丈な建物内に避難することをお勧めします。
気象情報の確認を - 警報級の大雨の可能性も
気象庁によると、雨雲が予想よりも発達し、停滞した場合には、警報級の大雨となる可能性もあるとのことです。今後の気象情報や河川情報、自治体からの避難情報などに十分注意し、安全確保を最優先にした行動をとってください。