今月3日に公示された参議院議員選挙は7日、選挙戦5日目を迎えました。

1議席を改選する鹿児島選挙区には、
無所属新人で立憲民主党が推薦する元国会議員秘書の尾辻朋実さん(44)、
参政党新人で医師の牧野俊一さん(39)、
自民党元職で公明党が推薦する園田修光さん(68)、
政治団体「NHK党」の新人で自営業の山本貴平さん(50)
の4人が立候補しました。

鹿児島選挙区に候補を擁立した政党のトップや国会議員が、公示後初の週末からきょう7日にかけて鹿児島に入り、支持拡大を訴えました。

無所属新人の尾辻朋実さんは、無党派層への浸透を図るため、週末は人口が多い鹿児島市を中心に回りました。

(尾辻朋実候補 無・新)「この20年間、都会だけが一人勝ちをしている間に置いていかれたのは、一次産業と中小企業と地方です。今の物価上昇に追いつくだけの力はもう残っていない。だからいまは、財政出動をしないといけない」

尾辻さんを「公認並み」に推薦する立憲民主党の野田佳彦代表は、選挙戦2日目の4日、鹿児島入りしました。

(尾辻候補を推薦 立憲民主党・野田佳彦代表)「食材が足りないからと削っていって、カレーライスが出ないような食卓になっていく。(食料品の消費税を)0%に臨時時限的にすることで、これらの問題を解決しよう。われわれは財源をしっかり示しているので、ばらまきではない。自民党を倒すドミノ倒しを起こして、全国に広げていきたい」

参政党新人の牧野俊一さんは、公示日の夕方からスポーツ競技大会出場のため北海道に行っていて、7日に鹿児島市に戻り、県内全域で街頭演説を行う予定です。

6日は、去年の衆院選で初当選した党所属の吉川里奈議員が、鹿児島市で応援演説しました。

(牧野候補を公認 参政党・吉川里奈衆院議員)「牧野候補に何としても国会に行っていただかないといけない。なぜなら、自民党は消費税を減税しないので、みなさん、だめだと気付いている。私たち国民の未来、私たち日本人みんなの子どもや孫たちの未来をつくるためにあるのが本来の政治の役割。私たちは日本の未来に少しでも夢や希望を持てる日本を作っていきたい」

自民党元職の園田修光さんは7日、自民党の友好団体を集めた集会を霧島市で開きました。

(園田修光候補 自民・元(1))「皆さんを守っていかなければならない。産業、農業を守っていかなければならない。たやすいことではない。野党が共闘して自民党をつぶせばいい。そんななまやさしいことでは国の行く末を誤ってしまう」

自民党の石破茂総裁は7日、霧島市と鹿児島市のあわせて3か所で応援演説しました。

(園田候補を公認 自民党・石破茂総裁)「だれも甘いことを言いたい、甘いことを言って受けたい。でもそれが次の世代に責任を持つことになると私は思わない。国会議員に大勢の仲間がいる。官僚にも財界人にも。園田候補の言うことが本当だと思っている人がいっぱいいる。今、この人の力を生かさないでどうする」

政治団体「NHK党」の山本貴平さんは、公示日の翌日まで鹿児島で活動したあと、住まいのある東京に戻りました。

なお、公示翌日の4日に始まった期日前投票は、6日までの3日間、県全体で2万6027人が投票しました。投票率は1.99パーセントで、3年前の前回を0.16ポイント上回りました。

また、相次ぐ地震を受けて悪石島と小宝島の島民が島外へ避難した十島村について、県選挙管理員会は当初の予定通り、16日まで鹿児島市の十島村役場で期日前投票を受け付け、17日に7つの島で繰り上げ投票を行うとしています。