所得のピークは「50~59歳」の750万円。若者と高齢者の所得は低い傾向に
世帯主の年代別に1世帯あたりの平均所得を見ると、世代による経済状況の違いが歴然と現れています。
最も所得が高いのは「50~59歳」で750万円。次いで「40~49歳」が739万8千円と、いわゆる働き盛りの世代で所得のピークを迎えています。
一方、最も低いのは「29歳以下」の336万4千円。これはピーク時の半分以下であり、若者世代が経済的に厳しいスタートを切っていることを示しています。また、リタイア後の世帯が多くなる「70歳以上」も373万6千円と、現役世代に比べて低い水準にあります。

このデータは、日本に今も根強く残る「年功序列」を改めて示すものとなっています。しかしその一方で、この仕組みはキャリアをスタートさせたばかりの若者世代や、リタイア後のシニア世代が経済的に不安定になりやすい状況を生む側面も持っていて、日本の社会が抱える構造的な課題を改めて浮き彫りにしています。
所得格差は、平均値のみでとらえると実態を見失うともいえそうです。
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