■「プーチン氏というのはプリゴジンが自分のそばにいて何でも言うことを聞いて役に立ってる間は許すが、自分の手を離れて独自の動きを見せ始めた時にどこまでそれを許すのか」

『PMCワグネル』代表 エフゲニー・プリゴジン氏のSNSより
「私たちは(アメリカの選挙に)今までも介入してきたし、今もしているし、今後もする。丁寧に、正確に、外科的に自分なりの方法で介入していく」


2016年の米大統領選では、ロシア系の企業がSNSを使って大量のフェイクニュースを流し、トランプ氏が勝利した大統領選挙に影響を与えたと報じられています。その選挙介入を認めたとも取れる今回のプリゴジン発言。プーチン氏は、どう見ているのでしょうか。

明海大学 小谷哲男 教授
「プーチン大統領を長年見てきたCIA関係者によれば、プーチン氏というのはプリゴジン氏が自分のそばにいて何でも言うことを聞いて役に立ってる間は許すが、自分の手を離れて独自の動きを見せ始めた時にどこまでそれを許すのかと。今回の選挙介入を認めるコメントは、プーチン大統領からすればおそらく面白くないと思います。2016年の大統領選に多少は影響があったと言われていますが、 トランプ大統領とトランプ支持者たちはそれを信じてないません。ロシアとしては今回の中間選挙で共和党に勝ってもらいたいわけです。ところが今回のコメントが、トランプ大統領と支持者たちに冷や水を浴びせるような流れになって、もし中間選挙に逆の効果をもたらしたら、それをプーチン大統領が果たして許すのかどうか、アメリカは注目しています」

東京大学先端科学研究センター 小泉悠 専任講師
「許すかどうかはわからないですが、プリゴジン氏の発言はロシアの国益には沿ってない。ロシアにとっては共和党に勝ってもらって、ウクライナへの支援を減らしてほしいのに、何てことを言ってくれたんだという感じではないでしょうか」

(BS-TBS 『報道1930』 11月8日放送より)