大の里の持ち給金 夏場所で逃した21円の“ベア”

さて、大の里の現在の持ち給金は「213円50銭」です。計算すると、85万4000円が2カ月に1度支給されますが、実は5月の夏場所では8万円あまりの“ベースアップ”を逃していました。

夏場所の大の里は圧巻の強さを見せ、14勝1敗で優勝し横綱昇進を果たしましたが、千秋楽で横綱・豊昇龍に敗れました。

大の里の全勝を止めた 横綱・豊昇龍

全勝で優勝すれば持ち給金が50円加算されることになっていたのですが、惜しくも全勝優勝を逃したことで持ち給金の加算は30円でした。

全勝優勝をしていたら、50円×4000=20万円を得ていましたが、夏場所の優勝では30円×4000=12万円の獲得になりました。差し引くと8万円分を逃したことになります。

ちなみに、全勝と14勝1敗では勝ち越し点数が2点違うので、1円分の加算の違いも生じます。そうなると、大の里の夏場所の持ち給金の加算は30円+6.5円(勝ち越し点数分)=36.5円でしたが、全勝優勝だと、50円+7.5円(勝ち越し点数分)=57.5円でした。つまり、21円分の違いになります。

年間で換算すると、21円×4000×6場所=50万4000円です。この年間50万4000円は現役を引退するまで支払われるので、大の里にしてみれば力士としてのひとつの収入を逃したことになります。