献血された血液は輸血用血液製剤としてだけでなく、半分以上が免疫疾患の治療などに重要な血漿分画製剤の原料にもなっています。

東西に広い島根県内で献血ルームはこの松江市だけですが、それを補って来た献血車による企業や学校での集団献血がコロナ禍やテレワークで減少しているため、日赤では献血の裾野を広げるため若い世代への啓発に力を入れる方針です。

さて、献血を済ませた有田さんは備え付けのノートに向かいます。

有田茂雄さん
「献血が終わると30分くらい休憩して帰って下さいっていうことで、毎回毎回仰いますので、その間にこういった今思っていることを書いて絵を描くと、何か達成感って言うか。完成したなっていう。一日が完成したなっていう。
もう70歳。もうあとわずかしかできませんので、そこまでは最後までは続けてしたいと思います。」

献血ができるのは70歳の誕生日の前日まで。高齢者によるこうした無欲の善意にも献血は支えられていました。