「この人に聞く」です。瀬戸内町・加計呂麻島出身で、今年4月に全日空などを傘下に持つANAホールディングスの社長に就任した芝田浩二さん。今後の展望やふるさとへの思いを聞きました。
(ANAホールディングス 芝田浩二社長)「65年間、鹿児島に育ててもらった。これからは鹿児島に恩返ししていく」
ANAホールディングスの芝田浩二社長。加計呂麻島出身、65歳です。コロナ禍の厳しい経営状況が続く中で社長に就任して半年、ようやく明るい兆しが見えてきたといいます。
(芝田浩二社長)「早期の黒字回復を今年度の目標に挙げていたので、今年度末での黒字への回復が見えてきた」
上期決算での純損益は、昨年度は988億円の赤字でしたが、水際対策の緩和などにより旅行需要が回復しつつあり、今年度は195億円の黒字に。最終損益の予想も400億円の黒字に上方修正しました。
増えつつある旅行客を特に誘致したいと考えているのが、ふるさと・奄美です。
(芝田浩二社長)「(奄美は)世界に知られていない秘境。人工的に作られた物がないから、目的を持って行く、何もないことを覚悟して行くという、両方の良さを理解してくれる人を誘致することに努力したい」
今月5日には、社長就任後初めてふるさと・瀬戸内町を訪れ、盛大な歓迎を受けました。そして地元商工会の講演会で、大学時代2年間休学して北京の日本大使館で現地スタッフとして働いた経験を踏まえ、自分が置かれた環境を自ら変えることの大切さを語りました。
(芝田浩二社長)「何か変えないと、このままだとまずい。日本の外交官の仕組み、駐在している商社の仕組み、社会の環境が分かった。中国の外務省の人との付き合いも深まったので、今の仕事で助かっている」
(講演を聞いた町民)「社長になる前は時々帰って来て、1杯飲んだりした。社長になるとなかなか来られないと思ったが、田舎で講演会をするのはうれしくて感動した」
社長就任から半年。奄美大島など県内離島航路ではJAL系の日本エアコミューターとの初めての共同運航を開始。加計呂麻島ではドローンを使った生活物資の輸送実験を進めるなど、鹿児島での新たな取り組みが増えています。
(芝田浩二社長)「遠くからいつも思うのは奄美、加計呂麻。全日空と私自身、鹿児島に世話になっている。次の100年、200年につなげるような役回りを任期中は果たしたい」
ポストコロナを見据えた対応など、さまざまな課題もある中、芝田社長はふるさと・鹿児島への思いを胸にANAグループの舵を取っていきます。
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