小学生をはねる事故やひき逃げを起こし、免許が取り消された後も運転したとして、鳥取県内の74歳の男性が6月に逮捕されました。その男性が私たちの取材に応じ、「買い物がしたくて乗ってしまった」と話しました。
事故3日後にひき逃げ→無免許運転 3度目の逮捕の高齢男性

男性(74)
「反省しています、すごく」
私たちの取材に応じた鳥取県に住む74歳の無職の男性。
記者
「容疑者が運転する車はあちらから走ってきて、横断歩道を渡っていた男子児童を跳ねたということです」

今年3月、鳥取市の県道交差点で横断歩道を渡っていた男子小学生(9)が男性の車にはねられ、一時意識不明の重体に。

男性は過失運転傷害の疑いで現行犯逮捕されたあと釈放されましたが、この事故から3日後、島根県安来市の市道で自転車の男子高校生(15)と衝突し逃走、ひき逃げなどの疑いで再び逮捕されました。
男性(74)
「当てたときにね、すぐ言ったんですよ。被害者の方に高校生の方だったかな。(Q.会話があった?)もちろんです、会話してます。本人さんに了解を取ったんですよ。大丈夫?と言ったら『大丈夫だ』って本人が言われたから。『ほんなら気をつけて飛び出しちゃ駄目だよ』と言いながらね、私そのまま立ち去ってしまったというところが、大きなひき逃げという事態になってしまった」
当時、高校生は打撲などの軽傷を負いました。

高校生の知人
「軽い傷だったようなんですけど怖がっているって聞いているので。本当に許せないです」
なぜ逃走したのでしょうか。
男性(74)
「なんぼ些細なものも、私が鳥取で人身事故を起こした時に、そのことがあったもんですから怖かった。またこれで捕まったりすると、また何か罪が重くなるんじゃないかという恐怖心がありまして。それで本人さんの言葉に甘えて、気をつけてねということで別れたと。これもすごく反省してます」
この後、男性は免許取り消しとなりましたが、5月に自宅近くで軽トラックを運転したとして、無免許運転の疑いで先月、3度目の逮捕に。

男性(74)
「1回、2回全然反省してないじゃないかと言われてもね。その通りなんですが、ちょっとした買い物がほしかったもんで。だからATMでお金を下のローソンでおろしたかったというところだけで。庭先に車があったもんですから、乗っちゃいけんことは分かりながら、ついつい乗ってしまったというところで、事件になりました。
ここはもう、こういう何もないとこですから、もう車がないと動きがつかないような状態が多々あったもんで。事故せんかったら大丈夫かなっていう安易な感じで乗ったのが悪かったですね」
「生活のために車に乗ってしまった」と話した男性。今後については…
男性(74)
「(Q.運転はもうしない?)もうしません。当然免許取り消し処分になってますし、もうここからは、電動のバイクはいけませんけども、自転車ありますが、自転車をちょっと融通してもらってね、それで買い物に行こうかなと考えております」
男性への捜査は続いていて、検察が今後、2つの事故を含めて処分を判断するものとみられます。