先月から噴火が続く霧島連山の新燃岳で、噴煙が火口から2800メートルの高さまで上がりました。霧島市牧園町の温泉街には多量の火山灰が降りました。
新燃岳は先月27日に発生した噴火が現在も続いていて、2日午前11時43分には噴煙が火口から2800メートルの高さまで上がりました。噴煙が2800メートル以上上がるのは、2018年5月の噴火以来です。

(記者)「午後1時の硫黄谷地区は、白くて細かい灰が降っています。私が着ているカッパには数分で灰が積もりました。また車が通るたびに灰を巻き上げ、あたりは視界が悪くなっています」

灰は南西方向に流れ、風下側の霧島市牧園町では多量の火山灰が降りました。
「もうすごいです、風向きが。マスクは手放せない」
観光地の霧島温泉郷では、火山灰のために急遽、出店の営業を取りやめるところも。

(店員)「売り物にならないので、きょうは店閉まいです」

(店員)「(パラソルに多量の灰が…)あーあ信じられない」
県外から訪れていた観光客は。
(三重から)「え、これ何?みたいな。天気が悪くなったのかと思ったら、火山灰ですごい。初めて経験した」

(東京から)「服が真っ黒。髪の毛はバサバサ」
霧島市ではこのあと午後9時ごろまで多量の降灰が予想され、湧水町や伊佐市、姶良市などにも降灰が予想されます。
気象台によりますと、先月22日以降の火山性地震の回数は、先月24日の845回をピークに、きょう2日も午後3時までに153回観測されています。

地下のマグマの動きを示す火山性微動も継続していて、火山活動は活発な状態が続いています。
新燃岳の噴火警戒レベルは3の「入山規制」が継続中で、気象庁は、火口周辺2キロから3キロの範囲で大きな噴石や火砕流に警戒を呼びかけています。