■区別のつかない「かぜ」の症状 自分で判断せず検査を
東京で考えますと、今、「かぜ」の症状になったらどうすればいいのか。
大谷医師:
かぜ、インフルエンザ、新型コロナウイルスは見分けがつかない。特にオミクロン株は見分けがつきにくいので、検査が受けられる病院で受診することが大事。休日深夜など受診ができない場合は、無理に出勤、通学しないことが重要。市販されている検査キット活用も一つの手。
ホランキャスター:
検査をしない限り、医師でも見分けがつかないということは、症状のある方が、自分の判断で「これはかぜっぽいから大丈夫かな」と思って学校や職場に行ってしまうのは危険だという理解でいいでしょうか?
大谷医師:
はい、おっしゃる通りです。今までの、以前の日本人でしたら、「かぜ」ぐらいで、学校も会社も休めないという考えの方が多かったと思うんですけども、今回新型コロナウイルスが入ってから、特にまたオミクロン株では、さらに「かぜ」と区別がつきませんから、「かぜ」だと思ったら無理に学校、職場に行くのでなくて、できるだけ検査をしていただいて隔離していただくということがまず大事ですね。
ホランキャスター:
症状が出ているときだけではなくて、オミクロン株の後遺症に対しては何かデータというのは入ってきているんでしょうか?
大谷医師:
まだオミクロン株が始まったばっかりですから、これから後遺症に関するデータは出てくるとは思うんですけども、もともと後遺症は「軽症だから軽い」「重症だから重い」というものでもございませんので、軽症者から重症者は一定の頻度で後遺症のある方はいますから、やはり注意が必要なのは間違いないです。さらには、かぜ症状に近いオミクロン株が多いんですけど、一部の方は重症化いたします。よくインフルエンザともともと比べられるものの、インフルエンザと違うのは何か。やはり一定の頻度で重症化する方がいる。今回オミクロンで少なくなっても、やっぱり一定の頻度で重症化する。私、呼吸器内科医として呼吸器内科医生活は30年以上、インフルエンザでICUでレスピレーター、人工呼吸器がついた方っていうのは本当に数名しか見たことございません。今回のコロナになってから、ご存知のようにICUの病床がコロナの重症肺炎で埋まってしまうっていうのは、今までどこの医療機関も、どこの呼吸器科医も感染症科医も経験ないことですから、インフルエンザと同等だと考えるのはまだ早いと思います。ブースター接種が進んで、さらに経口薬で重症化予防ができる段階を待つ、早く迎える時代になっていただきたいと考えております。
ホランキャスター:
お話を伺っているとやはり私たちも気を抜かずに、今までやってきた感染対策を徹底して、日常生活を送るということ。それしかないなという気がしますね。
メンタルトレーニング指導士 田中ウルヴェ京さん:
そうですね。同時に症状が軽い可能性があって、「かぜ」のような症状であれば、やはりもう今、検査できますから、諸外国などは本当に検査をしながら、日々「陰性」を確認して活動するというようなことも増えているので、オミクロン株がまだまだ不明確なことが多いということ、これを私たちはしっかり頭に入れておかなきゃいけないですね。
(2022年1月10日放送Nスタより)