■オミクロン株 かぜやインフルエンザとどう違う?
井上キャスター:今わかっていることが少ない中で、よく言われる部分です。国立感染症研究所の脇田隆字所長も1月6日、オミクロン株患者の症状についてこう話していました。
「かぜに近い症状が多い」
これらのコメントを踏まえ、「かぜ」「インフルエンザ」「新型コロナウイルス」の3つをそれぞれ「感染性」「症状」「症状の現れ方」別に分けて比較してみましょう。
▽かぜ
感染性:あまり強くない
症状:37~38度の微熱が多い、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、せき、喉の痛みなど上気道が中心
症状の現れ方:ゆるやか
▽インフルエンザ
感染性:強い
症状:高熱、38度以上の急激な発熱、関節痛、筋肉痛、頭痛、悪寒など全身症状が急激に現れる
症状の現れ方:急激
▽新型コロナ(デルタ株を中心)
感染性:強い、非常に強い(インフルエンザ上回る)
症状:無症状、微熱、高熱とさまざま、発熱、せき、頭痛、けん怠感、味覚、嗅覚障害
症状の現れ方:ゆるやかだが急激に重症化、肺炎を合併することも
▽オミクロン株
感染性:さらに強い(デルタ株上回る)
症状:上気道が中心、インフルエンザと見分けつかない
症状の現れ方:重症化少ない
新型コロナウイルスについては、インフルエンザ以上に肺で悪さをするのは大変厄介であるということですが、これが「オミクロン株」になると症例はまだ多くはないものの、この感染性はデルタ株をさらに上回るであろうということは間違いなさそうです。一方で、肺で悪さをするというよりも、上気道が中心になる。かぜ、インフルエンザと見分けがつきにくい。重症化が少ない。医療の対応として、「デルタ株」は重症患者に対するアプローチが非常に重要だった一方で、「オミクロン株」は重症患者が少なく、軽症者が多く出てきたときに、どうこのあたりの見分けをつけて入院以外で治療を続けていけるのかというところです。