さまざまな事情で飼い主の手から離れ、保護されるネコたちがいます。そうした小さな命を守り、新たな家族の元へと繋ぐ取り組みを見つめました。

◆《かつて殺処分2000匹以上…“小さな命を救いたい”》

 大きな目で見つめる、愛らしい姿に、誰もが釘付けです。6月14日、札幌市の動物愛護管理センター『あいまるさっぽろ』で開かれたのは、新しい飼い主へとつなぐ、保護ネコの譲渡会です。80人以上が訪れました。

譲渡会に来た人
「いいね、全然ビクンってなんないしょ。ツンデレかも」


入院や引っ越しなどの事情で放棄されたり、飼い主が孤独死したり…。多頭飼育崩壊の家から、保護されたネコもいます。そんな行き場をなくしたネコたちを救い出し、安心して暮らせる飼い主へと託す―。

札幌の保護団体『ねこたまご』が活動を始めて、14年になります。

『ねこまたご』のカフェに訪れた人
「癒しを求めて…」


併設されたカフェは、ネコにとって、新たな飼い主と出会う大切な場所です。

非営利型一般社団法人『ねこたまご』後藤志帆 代表理事
「活動を始めたのが2011年なんですけど、その当時は、まだたくさん殺処分がされていた時代で…」

後藤さんらが活動を始める以前、札幌市では毎年、2000匹を超えるネコが殺処分されていました。多くは母乳が必要な、生まれたばかりの子ネコ。“小さな命を救いたい…”その思いから活動は始まりました。

非営利型一般社団法人『ねこたまご』後藤志帆 代表理事
「保護してミルクをあげて、新しい飼い主を探すという活動を始めたところがきっかけ」