2024年、夏の猛暑で雑草が繁殖し、想定の仕上がりとならなかった青森県田舎館村の「田んぼアート」は2025年、村の対策が功を奏して7月中旬の見頃を前に鮮明な絵が浮かび上がっています
島元萌々子 記者
「オードリー・ヘップバーンの顔もくっきり描かれています」
田舎館村の田んぼアート第1会場には、村の合併70周年を記念して村のイメージキャラクター「いち姫」と、過去に題材となった洋画の名作「風と共に去りぬ」と「ローマの休日」が描かれています。
2025年は見頃となる前から絵が鮮明に浮かび上がっていますが、2024年は当初の完成予想と異なった仕上がりでした。
田舎館村 企画観光課 小森好展さん
「ちょっと濃い緑っぽくなっているのが稲の色じゃないんですよ。雑草なんですよ。生育不良で田植えの期間が伸びてしまったというのと、去年は特に暑かったので、田植えをする前に雑草が育ってしまって、雑草まみれの田んぼアートになってしまって…」
雑草によって田んぼアートがうまく仕上がらなかったことで、2024年の来場者は2会場合わせて前年の半分ほどの7万8000人にとどまり、統計を取り始めた2008年以来、最少となりました。
これを受けて村は、より雑草の繁殖を抑える効果が期待できる農薬に替えたほか、さらに繊細な絵にするため、稲を2種類1色増やし、2025年は合計12種類8色で作り上げました。
稲は順調に生育しているということです。
広島からの観光客
「すごい!とってもすてきです」
田舎館村 企画観光課 小森好展さん
「ことしは自信をもって見学してくださいと言えるような状況。ぜひ、来ていただければなと思ます」
県内を舞台にした映画が題材となった第2会場は、第1会場と比べて稲の生育がやや遅いものの、順調に育っているということです。
2025年の田んぼアートは2会場ともに7月中旬に見頃となる見込みで、10月13日まで観覧できます。