全国で相次ぐ銅線窃盗。被害は各地の野球場にも及んでいます。照明が使えないなど、高校野球の試合にも影響が出かねない事態となっています。

これは、太陽光発電所の防犯カメラの映像。フェンスに登り、大きなハサミのようなものを受け取ると、次の瞬間、切断したのは「銅線ケーブル」。

全国で相次ぐ、銅線ケーブルの窃盗。銅の価格が高騰していることから、類似事件は5年前のおよそ4倍と急増しています。

こうした犯行が今、ある場所で多発しているんです。それが野球場です。

伊勢原市総合運動公園 作田将直 副施設長
「こちらが盗まれたマンホールの1か所目です」

フタを開けると…

伊勢原市総合運動公園 作田将直 副施設長
「ここが切られた状態ですね。今、テーピングで処置している」

銅線が切断されていました。「いせはらサンシャイン・スタジアム」では先月30日の朝、マンホール3か所から銅線ケーブルが切断され、およそ500メートル盗まれていたことが発覚。被害金額は数百万円に及びます。

マンホールの中に入っている銅線は、ナイター用の照明に電気を供給するもの。そのため、照明が1灯が使えず、ナイターの営業ができない状態になっているのです。その影響は、ある大会にも…

伊勢原市総合運動公園 作田将直 副施設長
「高校野球の予選で使って頂いてるので。レフトの選手が見づらくなるので、プレーに影響がだいぶ出る」

来月から始まる高校野球の神奈川県大会。夕方まで延長になった場合、試合を中断しなければならない可能性が。県の高野連は、翌日への試合の持ち越しなどを検討しているといいます。

こうした被害が今、全国で相次いでいます。

茨城県の「常総運動公園」では今月12日、マンホールの中の銅線ケーブル、およそ900メートルが盗まれたことが判明。さらに、長野県でも。今月10日、「しんきん諏訪湖スタジアム」でも同様に銅線ケーブルが盗まれました。

いったいなぜ、野球場が狙われているのか。

伊勢原市総合運動公園 作田将直 副施設長
「電力使う照明が多いのと、それにともなって太い銅線ケーブルとかがある。夜間、警備が手薄になっているのをわかっているのか、狙われてしまったのかなと思う」