県出身アーティストBEGINが提唱する「うたの日」が、ことし25周年を迎えました。
今週末のコンサートを前に比嘉栄昇さんが「うたの日」への思いを語りました。

BEGINの比嘉栄昇さん。自身が呼びかける「うたの日」がことし25周年を迎えました。
歌うことが許されなかった時代に思いをはせ、うたに感謝し、祝福しようと慰霊の日の翌日6月24日を「うたの日」として提唱。
毎年、県内各地でコンサートを開催してきました。

比嘉栄昇さん
「(石垣)島で育った者としては、なんか色んなものに『ありがとう』っていうそんな気持ちが根付いていたと思うんだよね。で、東京で『うたの日』ってやってみたい、やらないといけないと思ったんだよね。なんか歌っていつもそばにあるけど、必ず応援する側でしょ歌ってね、これではいけんと。それで歌が中心の『歌がメインのコンサート』をやってみたっていうのがたぶん最初だったと思う」

與那嶺キャスター
「ことしBEGINデビュー35周年ということで、おめでとうございます。しかも、この『うたの日』も25周年で節目が重なっているようになりますけれども、改めて感じることは?」
比嘉栄昇さん
「今思うと35年経って、島で普通に暮らしていてもコンサート全国行けるんだ、こんな夢のようなことあるっていう。これだけ人とのつながりが持ててね、自分が歌って喜んでくれる方がいらっしゃるっていう、そんなことは全く想像もできなかったし、だからこれは本当に先人の方々がつなげてきた道を一番いいところを歩かせてもらって申し訳ないなっていうか、だからこの道を若い人たちにつなげていきたいなってそんな思いですよね」

さらに、戦後80年となる今年、比嘉さんは、”自身の役割”について感じてることがあるといいます。
比嘉栄昇さん
「平和について慰霊の日があって本当に大切なこと。じゃあ僕は何をすれば良いのかっていうと『沖縄は歌があるから元気だよ』っていうこともまずは沖縄の子どもたちに伝えたい。沖縄はずっと歌ってきたんだよと、だからそこの部分も伝える人がいなきゃいけないと思う。沖縄の“日が当たっている部分”をね、できるだけ伝えられたらなと思っていますね」

與那嶺キャスター
「この週末いよいよコンサートも迫ってますけれども、どんな1日にしたいと改めて思いますか?」
比嘉栄昇さん
「今、時代がどんどん移り変わりが早くて、世界中で戦争のことで何があってもおかしくないっていう不安が満ちている世の中だと思うんだよね。なんだけれど、ここで『歌はいいね』っていう1日を過ごしましょう。とみんなが楽しいって思える1日にしたいなと思っています」

比嘉さんは、「特にことしは、これからも沖縄は歌があるから元気ですよ」という気持ちを伝えたいと強調していました。
また観客の皆さんにもただ観るのではなく”参加者”という意識で楽しんでほしいということです。
「うたの日コンサート」は、28日(土)に那覇市の奥武山公園陸上競技場で開催されます。